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マーケティングの全体像について/その③

こんにちは。石川県金沢市の総合広告代理店PR ENGINEの沼田です。

今回はマーケティングの全体像について全3回に渡ってご紹介する第3回目です。

施策立案

施策の立案は、下記4つに分かれます。

・製品(Product)

・価格(Price)

・流通(Place)

・コミュニケーション(Promotion)

何を・いくらで・どこで・どのようにして・売るのかのフレームワークを行います。このフレームワークをマーケティング・ミックスとも言います。

マーケティング・ミックスは4つの要素を組み合わせ展開し、ターゲットやポジショニングが変わると4Pも変化します。

また、4Pは売り手の視点と言われています。買い手側の視点から見た4Cもあります。

製品戦略[Product]

製品の価値を見直し、マーケティング・ミックスの4Pの要素で、STPの段階で明確になった打ち出し方をどのように実現するかを検討します。

4P単体ではなく、常に他のPとの整合性を意識する必要があります。

また、広告する製品は「どのような価値」を持っているのか再度確認することも重要です。再確認には製品特性分析のフレームワークや、更に詳細を分析できる製品の5層モデルが有効です。

製品の一生を表すプロダクトライフサイクル

製品には寿命があり、移り変わりを表すのがPLC(プロダクトライフサイクル)です。

PLCの時期で製品の求められる価値は変化します。

サイクルは4つの時期に分類されます。

[導入期]

製品が市場に導入されたばかりです。

そのため市場での認知度も低いです。

[成長期]

製品が急速に市場に受け入れられ、市場が拡大します。

売上が伸びますが競合他社も登場し競争環境となります。

[成熟期]

製品が市場の潜在顧の大部分に行き渡ります。

競合他社が増えることで市場に類似品が溢れ、市場が成熟します。

他社との差別化を図り、製品の種類に多様性を持たせブランド化します。

[衰退期]

売上高が急速に低下し続けます。

需要が減り、競合他社が市場から撤退します。

価格戦略 [Price]

製品の価格=企業の利益を左右する重要な項目です。

価格設定には3Cの視点が必要です。

[Company=自社視点]

コストを積み上げて価格を考えます。

「原価志向」の価格設定で、原価にいくら上乗せするかを検討します。

[Customer=顧客視点]

「需要志向」の価格設定です。

顧客がどの程度価値を認めてくれるのか、魅力を感じてくれるかを視点に検討し、付加価値分が価格に反映されます。

この付加価値を広告で的確に訴求することで顧客の購買行動に繋がります。

[Competitor=競合視点]

「競争志向」の価格設定です。

競合と比べ、自社にどの程度競争力があるのかを分析します。

また、競合はどのような価格設定か確認することも重要です。

価格戦略は3Cの視点だけでなく「STP」の整合性にも注意が必要です。

また、「他のP(Product、Place、Promotion)」との整合性も必要です。

価格設定はスキミング戦略とペネトレーション戦略の2つに大別できます。

スキミング戦略

高付加価値、高価格設定でブランドイメージを確立します。

高利益率の設定で製品の開発や生産設備などの投資も早期回収が可能になります。ただし、認められるための製品優位性や顧客支持が必要です。

後継製品で価格を徐々に引き下げターゲット層を広げていくことで市場シェアを獲得します。

スキミング戦略には、販売する企業や商品に理解のある「イノベーター」の存在が必要不可欠です。

また、ある程度価格が高くても購入してくれる見込み客が自社についているかを見極める必要があります。

ペネトレーション戦略

素早く市場シェアを確保し幅広いターゲットを獲得することで市場の代表的存在になります。また、この際ブランディングを同時に進めます。

低価格…場合によっては初期的な採算割れも覚悟した価格設定で、低価格で生産できない競合の参入を防ぎます。

市場でのシェアを獲得してから投資回収を行いますが値上げが難しく低価格ブランドの印象がつくため、大量販売によって原価を低減させ利益を創出させます。

大量生産でコストダウンが見込めるかも重要です。生産者のスキルアップで生産率を上げる、新たな製造工場稼働などで効率化される、製造作業の稼働率増で間接費削減につなげるなどです。

当面利益が出なくても耐えられる企業体制である必要があります。

他の商品・サービスで利益を上げている、投資資金が潤沢にあるかなどです。今後もなくならない市場かどうかも重要です。

ペネトレーション戦略は今後成熟する市場への参入に向いており、成熟途中や発展途上の市場が最適です。

チャネル戦略 [Place]

チャネル戦略は自社だけではコントロールできず、必ず他社が介在します。

設定にどのような意図があるか、どのようなターゲットかを把握することで潜在的な顧客の獲得および顕在的な顧客の利便性向上などのメリットにつなげることができます。

チャネル戦略を立案するときはまずはターゲットを明確にし、そのターゲットに最適なチャネルを選ぶようにします。

販売チャネル

販売をするための経路、販売方法や消費者が商品やサービスを購入できる場所を指します。

店舗やECサイト、SNS、Instagramなど種類が現在多様化しています。

直販や代理店での販売、テレビショッピングや新聞などのマスメディア、アフェリエイト(ASP)も含まれます。 個人向けビジネスであるBtoCはもちろん企業向けのビジネスであるBtoBにも販売チャネルは存在します。この2つは販売チャネルの種類が異なるので顧客に合ったアプローチが必要です。

流通チャネル

その名の通り流通手段を指します。

商品が販売側のもとから購入側に届くまでの流通ルートにおけるあらゆる手段のことを言い、流通業者、卸売業者、小売業者が該当します。

流通チャネルはいくつかの段階に分けることができ、チャネルの長さは0~3段階まであります。

コミュニケーション[Promotion]

顧客とコミュニケーションを取ることで、自社の商品やサービスの魅力を知ってもらい購入する気になってもらうための戦略です。

プロモーション方法は

・人的販売

・広告

・販売促進

・広報

に大別されます。

価格と販路(チャネル)を決定後、いかにして売り込む活動を行うかを決定するのがコミュニケーション戦略のフェーズです。

マーケティングコミュニケーションには狭義と広義のものがあります。

広義のマーケティングコミュニケーションでは4P全てが領域となり、生活者(消費者)や販売関与者に対して行う全てのコミュニケーションを指します。

以上が施策立案のフェーズです。

マーケティングコミュニケーションの展開概要等は改めて記事にいたします。

まとめ

長くなりましたが以上が大まかなマーケティング像です。

考える内容は多岐に渡りますが、これらを踏まえ自社商品のマーケティングを行っていきます。

環境分析についてはマーケティングの全体像について/その①を、

戦略立案についてはマーケティングの全体像について/その②をご覧ください。

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